2019年12月17日火曜日

マイクロマウス2019

この記事はMicro Mouse Advent Calendar 2019の17日目の記事です.
昨日はtennisyiさんのマイクロマウスって中央走行にこだわらなくても良いというお話でした.

スラロームでの位置補正便利ですよね.
今年のロボトレースではいよいよラインの中央を走らないやつが出てきましたが,一体どうやって位置補正しているんだ...?


それでは,今年度の機体紹介と全日本大会の振り返りをしたいと思います.






















マシンデータ


機体名Warlock
寸法(幅x長さx高さ)121x125x27mm
重量82g
マイコンRX71M 100pin
モータあさ氏からもらった
エンコーダMA730
モータドライバTB67H450FNG
ジャイロICM20689
ラインセンサ(SIM-030ST + PS1195WB) x10
マーカセンサ(SFH 4059 QS + SFH 3015 FA) x2
バッテリHyperion G8 1S 220mAh x2
ギア比M0.5 40:8
タイヤMZT302-20
UI


LEDx8
フルカラーLED
SMT-0540(ブザー)
SKRHADE010(5方向スイッチ)

特徴

今作のコンセプトは「軽量低重心」です.そのために今回新しくフレキ基板・チタンフレーム・CFRP板を採用しました.

フレキ基板

ラインセンサ基板とエンコーダ基板に採用しています.フレキシブルで自由に曲げれるのでセンサ基板が大きく湾曲した設計になっています.
フレキ基板は以下の3社で発注したことがあります.

・Elephantech P-Flex
長所:1枚発注なら最安 補強板の指定ができる 短納期
短所:片面のみ 銅箔が3μmしかないので断線しやすい

・Seed studio Fusion Advanced PCB
長所:値段が安い
短所:補強板の指定ができない?

・PCBGOGO フレキ基板製造サービス
長所:補強板などのオプションの種類が多い 日本語対応
短所:異種面付けすると値段が高くなる

今回はコネクタ部分に補強板を付けたかったので,PCBGOGOで発注しました.
基板厚は0.1mmの黒,補強板は0.3mmのFr4で発注しました.



今回から基板設計にPCBEではなくQuadceptを利用しています.
37840円かかりました...
コストが高すぎるのであまりお勧めしません.
設計ミスして再発注したのは内緒.


チタンフレーム

ラインセンサとエンコーダ,バッテリホルダの部分に採用しています.DMM3Dプリントのチタンで製作しました.ほかの素材よりコストが高いですが強度は最強です.壁にぶつかると壁がへこみます.
とにかく壊れないロボットが作りたい,そんな人におすすめです.


CFRP板

底板とタワーバーに採用しています.CFRPの加工はAliexpressで発注しました.




















ロボトレースの回路は基本的にハーフマウスと変わらないので,底板すべてを基板にするのは無駄が多すぎます.基板を最小限にし,CFRPで底板を作ることで,かなり軽量化できます.あと,CFRPってかっこいいよね.
予備も含めて2セット発注しましたが,送料込みで40ドルしかかかりませんでした.
CFRP加工の労力を考えると絶対に自分で加工するよりAliexpressで発注したほうがいいです.
発注方法が特殊なので他のブログなどを見て発注してください.


全日本マイクロマウス大会2019

結果は探索走行のみ完走、加減速走行はコースアウトしてしまいました.
原因は,おそらく探索走行の時にマーカーを読み飛ばしてしまったからだと思います.
同じ原因で毎回全日本大会で失敗しているので,いい加減マーカーレス走行を実装したい.


来年の予定

就職して社会人になりますが,ロボトレースは細々と続けていきたいと思います.
また,どこかの大会でお会いしましょう.





明日の記事はkerikun11さんの「自動復帰マウスの紹介」です.



2018年12月5日水曜日

マイクロマウス2018

この記事はI.Sys Advent Calendar 2018の5日目の記事です。


お久しぶりです。makoです。

1年ぶりの投稿になりますが、今年度の機体紹介と全日本大会の振り返りをしたいと思います。
























マシンデータ


機体名Lumaca
寸法(幅x長さx高さ)135x155x90mm
重量350g
マイコンRX71M 100pin
モータRacerstar 8520 3直列, ADH300L 5800kv
ファンFMS 50mm 11ブレード
エンコーダAEAT8800
モータドライバLM27222SD+CSD87330Q3D
ジャイロICM20689, BNO-055
ラインセンサLBR-127HLD
マーカセンサLBR-127HLD, SFH4550+ST-1KL3A
バッテリTurnigy Graphene 500mAh 3S
ギア比M0.3 97:12
タイヤ大径ソフトスリックタイヤセット(クリヤー)
UILEDx8
フルカラーLED
AT-1224-TWT-5V-2-R(ブザー)
SF303GJ26(5方向スイッチ)

特徴

本機体の一番の特徴は背中にある大型のダクテッドファンです。ラジコンのジェット機なんかで使われているやつです。上位のマシンの一部はグリップ力を上げるために小型のドローンモータとプロペラを搭載し、上方向の推力で強制的にダウンフォースを発生させています。しかし、そのまま真似ても面白くないので少し違う方法で推力を発生させることにしました。ちなみにロボトレースでは吸引機構が禁止されていますが、このような機構は今のところセーフみたいです。

ダクテッドファンのメリット
・推力つよい
・ファンをダクトが覆っているので安全

ダクテッドファンのデメリット
・電流バカ食い
・重い
・超パワーで吸い込まれる、危ない

以下の動画はこのダクテッドファンの実験の様子です。

















実際は真下に基板がありエアフローが良くないので80gしか推力が出ませんでした。

2つ目の特徴は高級なコアレスモータではなく安価なドローン用モータを使用したことです。このモータは定格電圧が3.7Vしかなく、3セルのバッテリーで駆動する場合Duty比を低くしても発熱してしまうので、3つ直列につないでいます。また、それらのモータに耐えられるようモータドライバはFETドライバとFETアレイを組み合わせて使用しました。



















ドローンモータを複数使用することで高級モータに負けないくらいのパワーとスピードが出ますが、安定性と耐久性に欠けます。高級モーターはフィードフォワード制御だけでもきれいに目標値に追従させることが可能ですが、ドローンモータの複数使用はフィードフォワード制御とフィードバック制御を組み合わせてもなかなかきれいに追従してくれません。2年前にも同じようなマシンを作って反省したはずなのに人はなぜ同じ過ちを繰り返すのか。

3つ目の特徴は先読み用のマーカーセンサを搭載したことです。通常のマーカーセンサの位置では、マーカーを読んだ時点で既にマシンはコーナーに突入した状態になってしまいます。しかしコーナーに突入する前にマーカーを読むことができれば、マイクロマウスの壁切れ制御と同じように距離補正ができ、直線で減速しきれずにコースアウトすることを防ぐことができるはずです。しかし、ソフトウェアの開発が間に合わなかったため、本当に効果があるのかは謎のままです。

4つ目の特徴はダクトやモータマウントにMMDの3Dプリントを利用しました。材質はMJFという素材で、ナイロンと比較すると、値段が少し高い代わりに精度と強度が優れています。アクリルに比べると精度が劣りますが、ロボトレースに使用する分には十分だと思います。MJFにはPA12とPA12GBの2種類があり、PA12GBの方が剛性が高い代わりに約36%重量が増えます。



さて、全日本でこのマシンを見た人は気づいたかもしれませんが、上記のマシンデータは全日本大会に出場したマシンとは少し異なります。

というわけで、全日本大会出場時のマシンがこちらです!


















マシンデータ

機体名Lumaca
寸法(幅x長さx高さ)135x155x90mm
重量330g
マイコンRX71M 100pin
モータRacerstar 8520 3直列, ADH300L 5800kv
ファンFMS 50mm 11ブレード
エンコーダMA700
モータドライバTB6612 並列
ジャイロICM20689, BNO-055
ラインセンサLBR-127HLD
マーカセンサOSI5FU3A11C+LTR-4206E
バッテリTurnigy Graphene 500mAh 3S
ギア比M0.5 60:6
タイヤ大径ソフトスリックタイヤセット(クリヤー)
UILEDx8
フルカラーLED
AT-1224-TWT-5V-2-R(ブザー)
SF303GJ26(5方向スイッチ)


ここがだめだよLumacaちゃん


・重すぎ!
前作からまさかの重量3倍増です。設計時は300gは超えないだろうと思っていたのにこのざまです。当然トルクが足りなくなりました。
3DプリントパーツをPA12GBからPA12に変更した結果若干のダイエットに成功しました。

・モーターが回らない!
今回設計したモータドライバ回路は電源6V、PWM周波数100kHzで動作確認したときはきちんと動作していたのですが、Lipo3セル、480khzで動かした瞬間に炎上して黒焦げになりました。原因はFETドライバのデッドタイムがFETの立ち上がり、立ち下りの時間より短いためです。基板が黒焦げになってしまったので、TB6612モジュール基板をジャンパで繋げてなんとか動くようになりました。ちなみにTB6612は2Chのモータドライバですが、DRV8835のような並列使用は想定されていません。しかし、今回はモータのストール電流が大きいので、並列使用しています。それでもモータの定格電流をオーバーしているせいか、右側のTB6612は1度壊れました。

・エンコーダが読めない!
当初使用していたAEAT8800は信号線をジャイロと共有していたのですが、通信プロトコルが特殊で扱いが面倒だったので、MA700という磁気式エンコーダICに変更しました。こちらはSPIで簡単に値が読めました。

・ギアが歯飛びする!
ギアのバックラッシが少し大きいだけでも、マシンが重いとギアが歯飛びします。ガリガリ音を立ててすごい勢いでギアが削れて行きます。ギアのモジュールを0.3から0.5に変更し、トルクを増やすためにギア比も少し大きくしました。モジュールが小さいほうが伝達効率が良くなるのですが、重量級マシンでは効率より強度を優先すべきです。

・ファンの効率が悪すぎる!
500mAhのバッテリーでもファンを全力で回すとすぐにバッテリーがなくなります。ダクテッドファンはエアフローが悪いと極端に推力が下がるようなので、モータを上側にして、ダクトも既製品を使用しました。その結果推力が3倍にはなりましたが重心がかなり上になってしまいました。


・暴走する!
原因不明、ごくまれに暴走します。暴走したときの衝撃で、先読みマーカセンサが吹き飛びました(まだ見つかっていない)。


全日本マイクロマウス大会2018

全日本大会の結果は3走ともすべてリタイアです。5年間ロボトレースをやってきましたが、未完走は初めてです。実は出走前にマイコンが壊れて異常発熱していることが発覚していましたが、なぜかモータもセンサも動くのでそのまま出走しました。1走目はR10のコーナーで途中コースアウト、2,3走目はスタートボタンを押した瞬間マイコンがリセットを繰り返すので走れませんでした。



来年の予定

次の大会は熱田の森なので、基板を再設計して出直してきます。





2017年12月3日日曜日

マイクロマウス2017

全日本マイクロマウス大会お疲れ様でした。

ハーフマウスの機体紹介はすでにしたので、今回はロボトレースの機体紹介をしたいと思います。

















マシンデータ

機体名Exelion
寸法(幅x長さx高さ)130x124x24mm
重量105g
マイコンRX71M 100pin
モータDCX 10 L 4.5V
エンコーダENX10 EASY 1024カウント
モータドライバDRV8835
ジャイロICM20689
ラインセンサLBR-127HLD
マーカセンサSG130
バッテリnano-tech 180mAh 2Cell
ギア比M0.3 71:20
UILEDx20
フルカラーLED
SMT-0540(スピーカ)
SF303GJ26(5方向スイッチ)
最高速度(直進)5m/s
最高速度(R10)1.4m/s
最高加速度10m/s^2



大会成績

第32回全日本学生マイクロマウス大会準優勝
第35回マイクロマウス東日本地区大会9位
第36回マイクロマウス中部地区大会リタイア
第36回全日本マイクロマウス大会(予選)10位
第36回全日本マイクロマウス大会(決勝)28位


3D CAD (Fusion 360)





配線図 (PCBE)





















特徴
・基板厚1.6mmで板金マウントのため剛性が高い。
・モータにDCXを使うことで軽量化した。
・基板間の配線をCFRPパイプの中に通している。
・LEDが無駄に多い。
・マイコンの動作周波数が240MHzもある。
・マイコンのRAMが512Kbyteもある。
・ショートカットできる。


去年も今年も、全日本大会決勝の1次走行でマーカを読み間違えて2次走行でコースアウトしたので、来年は2次走行を成功させたいです。

2017年7月26日水曜日

金沢草の根大会2017

関西大会から1週間後

金沢草の根大会に行ってきました。


さっそくですが結果です。















トレーサは準優勝、ハーフは3位でした。


SampleTracerはアニキのSimpleTracerEHDに負けてしまいました...
やはり製作者は強かった。

SampleTracerはハード的にこれ以上速く走れそうにないので新作を絶賛設計中です。


ハーフはなんと初入賞です!
ポイントゲットだぜ

前面探索や低いパラメータでの最短はなんとか成功しましたが、やはり壁切れがないとなかなか速度があげられないです。

一応最短が成功したときの動画を貼っておきます。


宇宙人や指定暴力団の方々がいなかったのでこんな走りでも入賞しちゃいました。


賞品については...見ての通りです。
去年のコロコロ1年分といい、今年のキムワイプ1年分といい、草の根の景品はなにかおかしい。


次は中部初級者大会でお会いしましょう。



最後に、金沢から帰る途中、かがさんに会いました。


















でかい...

2017年7月14日金曜日

関西大会2017

今年も関西大会に行ってきました。


今回も前日入りして宿に泊まりました。

宿はこれ












一人当たり一泊3000円でした。


ちなみに去年の新今宮の宿はこれ
















治安って大事ですねー


ハーフの結果は

6位でした。

公式大会初完走です。

一応最短も走れたので満足です。
その時の様子がこちら



京大の自称フレッシュマンの方々がかなり速かったので、
フレッシュマンの私も負けないよう頑張ります。





トレースの結果は



















今回も準優勝でした!

去年と同じSampleTracerで出場しました。
こいつが速すぎるせいで新作の設計がなかなか進んでません。


賞品はロボテナショップ様からエンコーダをいただきました。











ありがとうございます。


さらに団体賞として、
HAKKO様から温調はんだごてをいただきました。















さっそく使っております。


今年のマウスシーズン、幸先のいいスタートが切れたかな

2017年5月31日水曜日

スラロームシミュレータ


マイクロマウスのスラローム調整のためにシミュレータを作りました。




開発環境はエンバカデロのRAD Studio(C++Builder)というものを使用しています。
まだまだバグが多く未完成のシミュレータですが、シミュレータの結果をもとにパラメータを割り振った結果...



まあまあシミュレータ通りになってくれました。



大学の研究が忙しくて開発の時間が取れない...

2017年4月21日金曜日

ハーフマウス完成!

こんにちは。

少し前の話ですが、ハーフマウスが完成したので紹介します。



名前Areion
サイズ50*35*17.5
重量17.9g
マイコンRX631-48ピン
モータMK07-1.7
エンコーダ7S-400-2MC
ドライバDRV8836*2
ジャイロMPU6500
センサOSI5FU3A11C
LTR-4206E
バッテリーHyperion70mAh1Cell
ギア比M0.3 48:9
UILED*6
SMT-0540
B3U-3000P




CAD












回路図















配線図




始めて製作したハーフマウスです。
去年の10月頃から設計を始めて、なんやかんやあって完成が遅れてしまいました。


もともとはDesignSpark MechanicalでCADを描いていましたが、
ギヤ付きホイールはFusion 360で設計しました。





DMMのアクリルExtremeで発注したやつがこれ




いい感じに出力してくれました。

内径は、エンコーダの軸径と同じ1.5mmに設計したらピッタリはまりました。

Fusion360でSTL出力すると、向きが変わってしまうので注意が必要です。

最近はCNCで切削するよりも3Dプリントで作ることが多いです。



今年は完走できるといいなー